アライグマ・タヌキ・ハクビシンを見かけたら、どの種類を見かけたのか特定してみましょう。アライグマ・タヌキ・ハクビシンは、種類によって市や自治体に連絡した方がよい場合があります。
この記事では、アライグマ・タヌキ・ハクビシンの見た目の見分け方や、市や自治体に連絡した方がよいケースについてお教えします。連絡しようか迷われている方はぜひ参考にしてみてください。
そのほか、アライグマ・タヌキ・ハクビシンの被害や、家を守る対策方法についてもいくつかご紹介します。
目次
「アライグマ・タヌキ・ハクビシン」の見た目の違い
外を歩いているときに、たまたま「アライグマ」や「タヌキ」らしき動物に遭遇したという方がいるかもしれません。この動物たちは見た目が非常に似ているため、少し見かけただけでは判断するのは難しいでしょう。
中には、「アライグマ」や「タヌキ」を見かけた!と思っていても実は「ハクビシン」だったということもあります。この3種類のどれかを見たけど、どの種類なのか分からないという場合は、次の特徴を参考にしてみてください。
尻尾の違い
・アライグマ
黒と茶褐色のしま模様。
・タヌキ
地面に付かない長さで先端が黒っぽい。
・ハクビシン
尾が長く、胴体ほどの長さがある。
顔の模様の違い
・アライグマ
目の周りが黒く、黒の模様は左右がつながっている。
・タヌキ
目の周りが黒く、黒の模様は左右つながっていない。
・ハクビシン
鼻がピンク色で、鼻から頭にかけて白い縦線がある。
体の違い
・アライグマ
体は灰色で足は短い。
・タヌキ
体は茶褐色で耳は丸みを帯びた三角、足や肩が黒い。
・ハクビシン
体の色は淡色・暗色・赤褐色とわかれている。胴体は長く、足が短い。
一番見分けやすいのは尻尾といわれています。これらの動物を見分けるときは、最初に尻尾の模様や長さに注目してみましょう。
見かけたら市役所や保健所に連絡した方がよいの?
アライグマやタヌキ、ハクビシンを見かけたとき、どこかに連絡した方がよいのでは?と思われる方もいるでしょう。アライグマを見つけた場合は、「特定外来生物」に指定されていますので、市役所や保健所に連絡をして捕獲をしてもらいましょう。ただし、市によって対応は異なりますのであらかじめ確認してください。
特定外来生物とは元々日本に生息していなかった外来生物の中で、生態系に害を及ぼすと判断された生物のことをいいます。特定外来生物は、飼養・栽培・保管・運搬・輸入が禁止されています。
ハクビシンも外来生物ではありますが、特定外来生物には指定されていません。しかし、農地や地域への被害があるため、市によって対策をしているところもありますので、その場合は連絡をした方がよいでしょう。
タヌキは、以前から生息している動物ですので、見かけてもそっとしておきましょう。希少な動物でもありますので、駆除や捕獲などをする必要がありません。
見かけたときのNG行動
アライグマなどの動物を見かけても、エサを与えたり、触ったりしないようにしてください。見た目がかわいらしくても、近づけば攻撃してくることもあります。また、アライグマ・タヌキ・ハクビシンは、「狩猟鳥獣」に該当しているので、勝手に捕獲することもできません。
アライグマなどの動物を見かけたらなるべく距離をとり、市役所や保健所に対応してもらえる場合は連絡をしましょう。
「アライグマ・タヌキ・ハクビシン」を家の近くで見たら要注意!
アライグマ・タヌキ・ハクビシンを家の近くで見かけたら、いずれ家や敷地内までやってくるかもしれません。これらの動物に侵入されてしまうと、どのようなことが起きるのでしょうか。考えられる被害についていくつかお伝えします。
アライグマによる被害
アライグマは警戒心があまりないので、簡単に家へ侵入してしまいます。天井裏や屋根裏に住み着かれてしまいますと、フンや尿がたまり下の部屋まで染みてきてしまうことがあります。また、屋根裏で子どもを産んでしまったり、ペットである鳥や魚などが食べられてしまったりすることもあります。
農作物への被害も多く、ミくにミカン、カキ、ナシ、スイカ、トウモロコシ、ミニトマトなど比較的甘みのある農作物が狙われやすいです。アライグマは手先が器用ですので、食べた跡からアライグマの被害であると特定することもできます。。
ハクビシンによる被害
ハクビシンもアライグマ同様、屋根裏に住み着きフンや尿の被害をもたらします。ハクビシンは体がスリムなので、頭が入る隙間があれば簡単に侵入してしまうのです。
また、アライグマやハクビシンのフンは、ゴキブリなどの害虫や感染症の原因にもなります。体についたダニやノミなども一緒に家の中に入り込むので、家の中が不衛生な状態になってしまいます。
農作物への被害も多くなっており、アライグマ同様甘い野菜を好みます。また、ハクビシンはイモ類を好みますので、サツマイモやジャガイモも狙われやすいです。
タヌキによる被害
タヌキの中には木登りをするものもいますので、家の近くに木があるとそこから登って屋根裏に侵入してしまうことがあります。同じところにフンをためる習性がありますので、においで気づくこともあるかもしれません。
果樹での被害が多く、果実をくわえたまま持ち出してしまうこともあります。耕作地内で被害があった場合は、かじられていたり、犬歯による穴が空いていたりします。都心部では生ごみを漁り、周りにまき散らしてしまうこともあります。
「アライグマ・タヌキ・ハクビシン」から家を守る対策方法
アライグマ・タヌキ・ハクビシンによる被害についてお伝えしましたが、例え家の近くで見かけたとしても、勝手に捕獲することは許されていません。家や敷地内に被害が及ばないようにするには、しっかりとした対策が必要です。
家で簡単にできる対策方法をいくつかご紹介しますので、ぜひ今から試してみてください。
【対策1】エサとなるものを放置しない
生ごみを外に放置していると、夜の間に荒らされてしまうことがあります。またカラスなどの鳥が荒らした後にやってくることもありますので、必ず防鳥ネットで予防しておきましょう。
【対策2】侵入口を塞ぐ
わずかでも隙間があると、侵入されてしまうかもしれません。屋根や通気口、軒下などに隙間がないか調べ、隙間があった場合は金網などで塞いでおきましょう。
【対策3】家の近くの木を剪定する
木からよじ登って侵入されるのを防ぐには、家の近くに生えている木を短くしておく必要がありますので、こまめに剪定をおこないましょう。
【対策4】作物の周りはネットなどで囲う
作物を食べられないようにしたい場合は、金網やネットで囲い、地面と隙間がないように設置しましょう。1~2m以内の高さは飛び越えてしまうことがあるので、なるべく1~2m以上の高さにするようにしてください。
もし、被害にあってしまったという場合は、市が対応してくれるなら市の方に連絡をし、対応してもらえないということでしたら、駆除業者に依頼しましょう。
まとめ
アライグマ・タヌキ・ハクビシンを見かけたら、ご紹介した見た目の見分け方を参考に、どの種類を見たのか確認してみましょう。アライグマだった場合、特定外来生物に指定されているため市役所や保健所に連絡した方がよいでしょう。
外来生物であるハクビシンも、市によっては連絡した方がよい場合もあります。あらかじめ調べてから連絡してみましょう。タヌキは、元々生息している動物ですので、捕獲や駆除をされることはありません。見かけてもそっとしておきましょう。
もし、アライグマ・タヌキ・ハクビシンを家の近くで見かけたら、家や敷地内に被害が及ぶおそれがありますので、被害にあう前に対策をしてみてください。どの方法も簡単にできますので、ぜひ試してみてください。それでも被害にあってしまったら、市もしくは駆除業者に相談をしてみましょう。
【見分け方に関する記事はこちら】
■タヌキ?アライグマ?危険な害獣を見分けるポイントは「しっぽと指」
■ハクビシンの足跡はイタチやアライグマ、タヌキに似てる!動物の足跡
■ハクビシン(白鼻芯)とタヌキ・アライグマ・アナグマの違いを解説!
■テン・イタチ・ハクビシンの違い|特徴や被害の違いを知って駆除を!
■たぬきみたいな動物の特徴や対処│アライグマ・ハクビシン・アナグマ