アライグマは、ぬいぐるみのような可愛らしい外見をしているので、家の周りで見かけたら触れ合いたくなる方もいるでしょう。しかし、アライグマを見つけても、絶対に触ってはいけません。なぜなら、アライグマの身体には寄生虫やマダニが潜んでいるおそれがあるからです。
「アライグマってどんな動物なの?」と疑問に感じる方に向けて、本コラムでは、アライグマの生態や特徴・危険性についてご紹介しております。
もしもアライグマを見つけた・被害にあった場合は、早めに駆除を依頼しましょう。
アライグマの特徴と生態
アライグマの危険性をご紹介する前に、まず、「アライグマがどのような動物なのか」についてご紹介します。また、アライグマによく似たハクビシンとの見分け方もご紹介しております。アライグマの生態を正しく知りたいという方はチェックしてみましょう。
見た目の特徴
アライグマは体長40~95センチほどで、目のまわりが黒いのが特徴的です。夜行性ではあるものの、昼間に行動することもあります。また、水気の多いところで生活することの多いといわれているアライグマは、今では都心部でも出没しています。
アライグマは何を食べるの?
アライグマは雑食性なので木の実や野菜のほか虫や魚、鳥なども食べるようです。その中でも特に、果物やスナック菓子などの甘いものを好む傾向があります。
アライグマは繁殖力が高い!
アライグマは、4月から6月ごろに1回あたり約5頭の出産をします。また、アライグマにとっての天敵である大きな肉食の動物なども日本にはいないので、頭数が減ることもありません。そのためアライグマはどんどん増えていった結果、繁殖力が高いといわれているのです。
アライグマとハクビシンの見分け方
アライグマに似ている動物に、ハクビシンとよばれるものがいます。見分ける方法としては、食べ物や外見があります。
基本的に何でも食べるアライグマに対し、ハクビシンは自分の好物である果物を中心にえさ場を作るようです。また、丸い顔に黒いひげが生えているアライグマに対し、ハクビシンは細長い顔に白いひげが生えています。
アライグマを見つけても触るのはNG!
これまで、アライグマの特徴についてご紹介してまいりました。イラストのモチーフとして使われるほどに愛らしい見た目をしたアライグマですが、害獣として扱われており、見つけても触ってはいけません。ここでは、アライグマを触ってはいけない理由についてご説明します。
理由1.アライグマは特定外来生物に指定されている
アライグマを触ってはいけない理由のひとつとして、国から「特定外来生物」に指定されていることが挙げられます。特定外来生物とは、生態系に害があるかもしれない生物に指定されており、現在はペットとして飼うことはできません。
アライグマが日本で繁殖している理由は、有名なアニメ作品がきっかけで日本に一大ブームを巻き起こし、アメリカからペット用として輸入されたことがきっかけです。しかし、ペットとして輸入されても手に負えず、飼い続けることができず野に放った結果、繁殖していきました。
アライグマはかわいらしい見た目をした裏腹に、凶暴な性格をしています。農作物を荒らしたり、家畜などを襲って感染症を蔓延させたりと非常に危険な動物です。そのため、万が一、見かけても近づかないようにしましょう。
理由2.アライグマに触ると病気になるおそれがある
アライグマに近づかれて触れてしまったら、あらゆる病気に感染するリスクが高まります。たとえば、アライグマの小腸内にいる「回虫」です。この回虫が人の体内に入ると脳神経障害を起こすことがあります。脳神経障害は最悪の場合、死に至ることもあるのです。
ほかにも、マダニによる発熱や狂犬病によって別の哺乳類に媒介するなどの危険性があります。万が一家の中にアライグマがいたり、触ってしまったりした場合にはしっかりと手洗いうがいをしましょう。
アライグマを見つけたらどうすればよいの?
もしも家の中でアライグマを見つけたときは、自治体によりますが市役所や保健所に連絡することで対応してもらうことができます。アライグマなど害獣駆除の対応をおこなっていない自治体の場合は、業者へ依頼しましょう。
害獣駆除業者は害獣の駆除だけでなく、住居の消毒や清掃もしてもらうことができます。より徹底した駆除をするためにも、業者を利用するといいでしょう。
アライグマの被害はこんなところにも
ここまで、アライグマを触ってはいけない理由についてご紹介してまいりました。アライグマによる被害は人体だけでなく、周囲にも迷惑をかけてしまうことがあります。ここからは、アライグマによる被害について詳しくご説明しましょう。
1.農作物への被害アライグマを見つけたらどうすればよいの?
アライグマは雑食であるがゆえに、農作物にも被害をもたらします。畑を荒らすだけではなく、農家の方が育てた農作物まで食べつくしてしまうのです。
アライグマは手先が器用なのでトウモロコシをむいて食べたり、スイカをくりぬいて中身を食べたりするのが得意です。「この農作物は大丈夫だろう」と油断していると、思わぬ食害に遭うおそれがあるので気をつけましょう。
2.民家への被害
アライグマが住居にいることで、清潔な環境が損なわれてしまいます。たとえば、フンによるカビや、悪臭、アライグマの爪痕による傷などです。これらの損害は資産価値を大きく下げてしまう原因となりますので、早い段階で手を打つほかありません。
アライグマの溜めフンに要注意!
アライグマは溜めフンとよばれる少し変わった習性をもっています。溜めフンとは「同じ場所にフンをする」ということです。同じ場所でフンをするため、気づかないうちに積み重なり、天井がフンの重みで抜けてしまうなんてこともあるそうです。
また、フンには寄生虫が潜んでおり、空気によって感染してしまうこともあるので、溜めフンをされている場所に居合わせたときはすぐさま手洗いうがい・消毒をしましょう。溜めフンが確認できても上記の理由により自分でなんとかしようとせずに、業者へ依頼することをおすすめします。
アライグマ被害の対策方法は3つ!
ここまで、アライグマによる被害は、深刻でおそろしいものであることをご説明しました。ここからは、「アライグマが侵入しないように対策がしたい」とお考えの方に、対策方法をご紹介します。
1.忌避剤で追い払う
アライグマの苦手な燻煙剤やハッカの匂いを使った忌避剤を使い、追い払う方法です。すでにエサ場だと認識されていると効果が発揮されづらく難しいですが、まだ侵入される前であれば効果的な方法でしょう。
しかし、アライグマに侵入されるおそれのある場所をしっかりと封鎖しなくては意味がありません。住居にアライグマが侵入していないことを確認したうえで、忌避剤を活用しましょう。
2.侵入口を塞ぐ
アライグマは、わずかなすき間を見つけて侵入を図ります。軒下の換気口や換気扇など、「こんなところから入り込むはずがない」と思っていても、いつの間にかアライグマが住居に侵入していた、なんてこともあります。
柵や金属製の頑丈な網などで換気口を塞いで、侵入させないようにしましょう。
3.生ごみの処理に気をつける
アライグマは雑食性のため、あらゆる食材が入っている生ごみや食べ残しも大好物です。生ごみを外に放っておくと、アライグマの「エサ場」となってしまいます。生ごみは、ごみの日までは室内に保管しておくか、ごみ捨て場には鍵をかけるなどの工夫が大切です。
もし、「自分で対策をしたもののアライグマが侵入してくる……」「アライグマがまだ住居にいるような気がする」という場合は、業者へ対策を依頼するとよいでしょう。弊社でも害獣駆除のご依頼のほか、対策、ご相談も承っておりますので、ご遠慮なくご依頼していただければ幸いです。
まとめ
今回は、アライグマの特徴や危険性、被害についてご紹介してきました。
アニメやマスコットキャラクターなどのモチーフにされる可愛らしい見た目をしたアライグマですが、意外にも凶暴な性格をしています。それに加え、アライグマの敵である肉食の大型動物は日本にあまりいないため、着実に繁殖を続けています。
もしも、ご自宅にアライグマが棲みつくことでさまざまな弊害も生じるでしょう。たとえば、フンや尿による悪臭被害、爪痕などによって傷が壁や床に残ってしまうことが挙げられます。
ご自宅内や周辺でアライグマを見つけることがありましたら、すぐに業者へ相談しましょう。アライグマを見つけたときは、絶対に触らずにすぐに手洗いうがい、消毒をすることでアライグマによる感染を最小限に抑えることができます。
駆除の依頼や、事前に対策をしておきたい、といった場合には、安全性を保つためにも業者へ依頼しましょう。弊社では24時間お電話にてお問い合わせいただけますので、お時間のあるときにお申し付けくださいませ。
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