近年畑を荒らしたり、住宅に住み着いて被害をもたらすアライグマは、もともとは日本には生息していませんでした。アライグマは北米が原産でアメリカ、カナダ南部に生息していましたが、日本には輸入されて動物園などで飼育されるようになりました。その可愛らしさから非常にペットとして人気が高まり、多い年では年間1,500頭ものアライグマが輸入されていました。しかし、アライグマは手先が器用なため檻から脱走する個体も多かったといいます。また、飼い主により山に返された場合も多くあったようです。様々な動植物をエサとできる雑食性、さらに繁殖力が強いアライグマは、日本の環境に適応してその数を増やしていったのです。2005年には特定外来生物に指定され、アライグマの飼育、譲渡、輸入は禁止されました。しかし、すでにアライグマは元々日本に生息している生物と思われるほど身近に生息する野生動物となっています。人間の無責任な行動が起こした結果だといえますが、やはり被害をもたらす場合には駆除せざるを得ません。アライグマは農作物に被害をもたらすだけでなく、感染症のキャリア動物でもあるため接触により人間へ感染する可能性があります。アライグマを見かけたら絶対に近寄らないように気を付けましょう。また、屋根裏や軒下での気配を感じた場合にはすみやかに調査、駆除を行う必要があります。害獣駆除は専門的な知識を持つ業者などに依頼することで、安全・迅速に駆除することができます。