屋根裏害獣の基礎知識~アライグマ編~

アライグマの特徴

アライグマは愛らしい容姿によって1960年代に輸入され、後に飼育放棄され野生化しました。体長は60cmから100cmあり、体毛は灰褐色から茶褐色の個体が多く存在します。しっぽには5本から10本の黒いリング状の模様があり、目の周りから頬にかけての斑紋は大きなアイマスクのようで特徴的です。2足歩行で前足を水の中にいれ、指でエサを探す行為が手洗いに似てることが名前の由来にもなっています。しかしなぜこのような行動をするのかはわかっておらず、目が悪く手触りでエサを確認しているという説など様々な説があります。

習性

夜行性ですが、人や獲物の活動に合わせて昼に活動することも少なくありません。食性は雑食性で穀物や果実など草食に加えて、カエルや小魚、ネズミなど様々なものを食します。可愛らしい見た目ですが運動能力が高く、ときには目の色を変えて威嚇攻撃も行うほどの凶暴性を秘めています。

繁殖生態

繁殖時期は春で、巣を作ったアライグマは子供を平均3~4頭出産し、仲間を持たず、単独で子育てをします。発情周期は年に一度ですが、春に妊娠できなかったり、子が死んでしまうと、秋にもう一度発情期を迎えます。1歳未満の子供の生存率は約50%と高く、繁殖力も強いことが個体数増加の要因と言えます。

アライグマが生息しやすい場所

基本的に水辺近くの森林を好みます。しかし、ため池や河川などの水辺、果樹園や畑などの農耕地、市民公園や一般家庭などの街中、と幅広い生息環境に順応しており、農耕地や市街地を問わず被害発生が多いのが現状です。生息箇所は木の穴のほかに、建築物の内部を住処にもします。特に大好物である廃果や匂いの強い生ごみのある近くが生息箇所となる傾向があります。

アライグマによる被害

  • ・屋根裏を動きまわる時の騒音
  • ・営巣による住宅の破損
  • ・ためフンによる悪臭や衛生面の悪化
  • ・咬まれたり引っかかれた際の病気の媒介
  • ・農作物や家庭菜園における食害
  • ・従来の生物への生態系被害

原産地であるアメリカからペットとして移入された外来種です。幼少期は人になつきますが、成体となると気性が荒くなり、逃亡したり、心無い飼い主が捨てるなどした経緯で、野生化し、日本での個体数が増加しました。現在、特定外来生物に指定され、危険生物と言われています。その理由は、地域固有の生態系を破壊することや、農作物への食害が問題となっているからです。アライグマは運動能力と学習能力が高く、持ち前の器用さと凶暴さから、習性や能力に合わせた対策が必要です。農耕地でしたら畑などの餌場への対策、住宅街でしたら、屋根裏や敷地内に道路から侵入されないようにベランダや雨どい付近、家屋の隙間などに対策が必要だと考えられます。

アライグマの調査法

調査について

アライグマの被害かどうかを事前に調べる作業は非常に重要です。極端な例ですが、被害の原因がイノシシだと思い、その対策をしていても原因がネズミでは期待した効果を得ることができません。原因がアライグマかどうかの判断基準はいくつかあり、それらに基づいて生態記録や調査を行い、原因が確認できた後、防除などの対策作業を行うことが必要となります。

調査方法

  • ・足跡の形:アライグマはかかとを着けて歩きますので、足跡を目視調査します。
  • ・農作物の被害状態:器用な前足でスイカなどに直径5センチほどの穴を開け食しますので被害特徴から判断します。
  • ・目撃例:目撃したら対象の特徴を確認し、判断を行います。

アライグマの防除方法

アライグマ防除対策の流れ

  1. 調査

  2. 捕獲

  3. 忌避

  4. 侵入対策

罠による捕獲

捕獲器の種類

  • ・捕獲カゴ(簡単捕獲器)
  • ・はこ罠
  • ・足くくり罠

生息域を広げさせないために罠による捕獲を行い個体数低下の効果を狙います。捕獲罠は逃走できないようになっていますので、対策グッズなどにはない直接的な効果が期待できます。捕獲作業としてはアライグマは夜間に行動することが多いので、生息域に駆除捕獲器と捕獲餌をセットし、一定個所で一定期間、様子を見ることが一般的です。捕獲期間毎の捕獲数を設置箇所で比較することにより、周辺の生息数の調査にも繋がります。

忌避剤による処理

排除・忌避グッズ

  • ・薫煙剤
  • ・臭剤
  • ・レーザ―ポインター
  • ・駆除スプレー

アライグマを追い出すときには、燻煙作業を行います。営巣されている場所から煙を炊き、あらかじめ用意しておいた脱出口まで追い込んでいくのです。その後、侵入口や天井裏に防腐剤や臭剤を塗布することで、再発防止効果が期待できます。アライグマが苦手なものを設置することで、居心地の悪い環境を作るのです。自分で行える対策としては、忌避グッズ等の使用が挙げられます。これらの作業はあくまで状況改善やその場からの排除する方法であって、退治をする方法ではありません。

侵入対策

対策箇所

  • ・軒下、戸袋、基礎などの住宅の隙間や穴
  • ・雨樋などの壁を登れる場所の下
  • ・畑や果樹の近く
  • ・囲いの隙間

侵入口付近は特に集中的な対策が必要です。アライグマは手先が器用で力もあり、木登りが得意です。雨樋や板の隙間や開口部を登ったりこじ開けることも可能ですので、防護柵なども地面との幅を狭くしなければ突破されますし、軽い材木も動かしてしまうのです。動かせない有刺鉄線や対策ネットで網囲いを行う方法や、電流を利用した電気柵も効果的です。畑や家屋を被害から防御するには自己防衛も大切です。


アライグマは環境適応能力が高く、繁殖力もあり、その数を急増させています。アライグマは気性が荒いため、発見したり遭遇したときには刺激せずに立ち去りましょう。アライグマは人畜共通感染症を持っている場合がありますので、もし噛まれたり引っ掻かれた場合は病院で診断を受けることをおすすめいたします。アライグマの個体数が増加すればするほど、この被害リスクは高く、被害規模は大きくなるでしょう。そのようなことになる前に、アライグマにしかるべき対処を行うことが大切です。アライグマの習性や生態を把握して、適した調査や駆除を行い、健康被害や農作物被害を防ぎましょう。


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